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空デビューの日
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朝起きたら、ベランダのヘンルーダでアゲハ蝶が羽化していました。
ああよかった! ちゃんと出て来てくれた!

この子は他の兄弟が葉っぱを食べ尽しちゃって、大きくなれないまま蛹になってしまった子。
今生えている葉っぱは、この子が眠っている間に育ったものです。

小さな蛹から小さな個体。
でも翅もちゃんと伸びて一人前の美しいアゲハ蝶です。
お尻が丸いから、たぶん女の子だね。
これから羽ばたく青い空を見上げて何を思っているのかしら。

体が小さい分、きっとこの子のこれからには試練が待ち受けているんだと思う。
どうかイケ面男子と仲良くなって、またここへ卵を産みに戻って来るといいよ。
あなたのお母さんがそうしたように。




実はこの子が生まれるまでに切ない経緯があります。

この子のお母さんは美人さんだったけど、たった3日しか生きられませんでした。

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これがお母さん。‥‥でも何か変でしょう?

そう、翅が伸び切ってないんです。
くしゃっと折れ曲がったまま。
当然飛べませんでした。

朝、洗濯物を干そうとベランダに出たところ、植木鉢の植物で羽化したばかりのこの子を驚かせてしまったようで‥‥
気づいた時には足下でバタバタもがいていました。
こうなるともう時間をかけても翅は伸びません。
危険をかいくぐってやっと羽化できたのに、最後の最後で飛べなくしてしまったのは私。
猛烈な罪悪感にかられ、せめて出来る限り生きられるようにしてあげようと保護しました。

でも家の中ばかりではかわいそう。
せめてお花の上に、と撮ったのが上の写真です。
半日放っておいてもどこへも行きませんでした。行けなかったんですね。

二日目、何気なく幼虫の食草であるこのヘンルーダに留まらせてみたんですよ。
そうしたらびっくり!!卵を産み始めたんです。
移動が出来ないから狭い範囲に何個も何個も。
ああ女の子だったんだ‥‥というのと共に、子孫を残すという本能がこの子にこの行動をさせているんだと思ったらどうしようもなく切なくなってしまい‥‥
だって孵らない卵でしょう?この子はどこへも行けないのだから。

そして3日目の夜、動かなくなってしまったんです。
それでも蜂蜜をしみ込ませたティッシュでそれだけ生きてくれました。
申し訳ない気持ちでいっぱいになり、何度も謝りながらヘンルーダの根元に埋めました。


数日後、そのヘンルーダの葉っぱに黒いもんがいっぱいくっ付いているのを発見。
なななんと!飛べない彼女が生んだ卵がぜーんぶ孵っていたのですわ。
孵ったってことは‥‥い、い、いつの間に???ですよね。
狐に摘まれたみたいでした。っていうか、今でもよく分かりません。
こんなことってあるんですね。

そしてこの夏、孵った幼虫15匹余りはヘンルーダをモリモリ食べて、一気に丸坊主にして何処かへ蛹になりに行ってしまいました。
多分みんな無事に孵ってくれたんだと思います。
時々ベランダの足下からふわ〜っとアゲハが湧き出て来てましたから(笑)

その中の最後の子がこの日記の子なんですよねえ。


長ーーい話になってしまいましたが。
こんな蝶にも命のリレーがあり、物語があるんだということを書き留めておきたかったのです。

ここまで読んでくださった方がいらっしゃったら‥‥
お付き合いくださってありがとうございました。
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Top▲| by guri-iki | 2012-08-27 00:52 | 生きものばんざい
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